林業公社改革の取組
林業公社は、本県唯一の森林整備法人として分収林契約の履行を通じて水資源のかん養や国土の保全、 二酸化炭素の吸収・固定による地球温暖化の防止などの公益的機能の発揮に加え、
就労の場の確保や木材の安定供給による木材産業の振興などに果たす役割が求められています。
しかし、林業公社を取り巻く環境は、設立時に比べて木材価格の長期低迷等わが国の社会経済情勢の変化や国・県の財政状況の悪化等から、大きく変化してきており、
平成16年度の経営や支援策のまま推移すれば、すべての分収林事業が終了する時点で債務が残る可能性が懸念されました。
このような社会経済情勢の大きな変化に的確に対応するため、林業公社の抜本的な経営改革に積極的に取り組むこととし、現時点で取り得る多様な改革手段を集中的に実施することにより、
経営体質や収支の改善を図り、県民負担を最小限にすることを基本とした抜本的改革方針を平成16年度に策定し、着実に実行していくこととしました。
また、改革方針では、前記の取組の成果等を踏まえ、平成20年度中に将来の経営形態を決定することとされていましたが、実際には1年前倒しされ、平成19年8月に最も県民の負担が
小さくなる「林業公社として存続する」ことに決定されました。
林業公社では、これを受けて平成19年10月に臨時総会を開き、「今後の経営方針」を策定して経営計画に反映させることにしています。